糖尿病とは?
糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの量が不足したり、働きが悪くなることで、血糖値が異常に高い状態が続く病気です。
健康な人はインスリンが働くことで、血糖がほぼ一定に保たれています。一方、糖尿病患者は食後の血糖値が大幅に上昇し、病気が進行すると高くなった血糖値が十分に下がらず、慢性的な高血糖状態になります。
糖尿病の合併症について
血糖値が高い状態が続くと全身の動脈硬化が急速に進行し、命にかかわる様々な合併症が出現します。
脳梗塞・心筋梗塞
糖尿病予備軍である境界型糖尿病の時期から、大血管の動脈硬化は進展していきます。若年者においても脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。
糖尿病性腎障害・腎不全
長期に及ぶコントロール不良の糖尿病は、腎障害を引き起こします。現在日本では、新たに年間約16,000人が人口透析を始めています。
糖尿病性網膜症・失明
糖尿病によって起こる糖尿病網膜症は失明や視力障害の原因になります。
糖尿病網膜症は中途失明の代表的な原因疾患です。
閉塞性動脈硬化症・足壊疽
動脈硬化が進展すると、足の血流が悪くなる「閉塞性動脈硬化症」を併発し、些細な傷がきっかけで足先が壊疽し、切断しなければならなくなることもあります。
HbA1c (ヘモグロビン・エー・ワン・シー)とは?
HbA1cとは赤血球中のヘモグロビンに糖が結合したものです。過去1〜2か月間の平均血糖値を表します。
糖尿病の最終目標は「健康な人と変わらない“日常生活の質”と“寿命”を確保する」ことです。
そのために大切なのはHbA1cを目安として“良好”な血糖コントロールを目指すことです。
当院では、院内での迅速検査で採血後わずか6分で結果が出るため、その場でデータを治療方針に反映できます。
コントロール目標値
治療目標は様々な状況を考慮して個別に設定しますが、一般的には“7%未満”を目標とします。
目標 | 血糖正常化を目指す際の目標 | 合併症予防のための目標 | 治療強化が困難な際の目標 |
---|---|---|---|
HbA1c(%) | 6.0未満 | 7.0未満 | 8.0未満 |
このような症状やお悩みがある方はご相談ください
- 異常にのどが渇き、飲み物をたくさん飲む
- 健診で血糖値が高めといわれた
- トイレが近く、尿がたくさん出る
- 糖尿病のコントロールがうまくいかない
- 夜中に何度もトイレで目が覚める
- 薬が多くてイヤになる
- 傷が治りにくい
- 自己血糖測定について相談したい
- 体がだるく、疲れやすい
- 大病院にかかっているが、かかりつけ医を見つけるように言われている
- 食欲があるのに痩せる
- 家族に糖尿病の方がいるので自分は大丈夫かなと思っている
糖尿病の治療は、血糖値を下げ、合併症である心筋梗塞、脳梗塞や腎不全(血液透析)などにならないようにすることが目的です。糖尿病があると若い時から血管が老化して、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。当院では、血糖、HbA1c、尿検査、悪玉コレステロール、中性脂肪など糖尿病診断に必須の検査結果を、診療時間中に迅速にお伝えすることができ、検査結果がその日のうちにわかります。そのため「検査結果を聞くために、来週もう一度くる」ということはありません。また、患者さんにわかりやすく説明させていただきながら糖尿病や合併症予防のための管理・治療、また発症予防のための相談・指導など、お一人おひとりの心と体や環境の状況を考慮し、最適な糖尿病治療プログラムをご提案いたします。糖尿病治療の中心はあくまで患者さんであり、患者さんの人生観、ライフスタイルを十分に考慮したうえでよくご相談し、その状況や病状を考慮した提案をおこない患者さんと納得いくまで相談した上で治療方針を決定していきます。